違いと同じ(差異と同一性)
パイプの絵の下には「これはパイプではない(Ceci n'est pas une pipe.)」と書かれている。
動物には絶対音感があるようだ。
絶対音感とは単独で鳴らされた音の音程を瞬時に理解する能力である。
人間にも小さい頃には絶対音感があると言われる。しかしある年齢を過ぎるとその能力が失われてしまうらしい。
動物は感覚の世界に生きていて同じものなど一つもない差異のある世界に生きている。
一方、人間は差異のある世界を同一化する能力があり、同一化した世界を生きる。
同一化する能力とは本来差異のあるものを同じものにする能力である。
例えば果物とパンを食べ物というカテゴリーで同じにすることを言う。
これをどんどん続けていくと一神教の神になる。
例えば以下の図のようなものだ(頑張って作った(笑))
この図の下の方に赤いリンゴと緑のリンゴと書いてあるが、これを突き詰めていくと唯一無二の「このりんご」となる。
これを養老孟司氏の本で英語の「the apple」と「an apple」またクオリアなどを例にして書いてある。興味ある方はご一読をしてみると良いかもしれない。はたと膝を打つことが書いてあって面白い。
差異と同一性と聞くと私はフランスの哲学者ジルドゥルーズを思い出す。
両者とも言葉について言及していて、見ることと聞くことはズレているはずなのに言葉ではそれが同じになるってことを問題にしている。(違っていたらごめんなさい。)
どうやら、差異と同一性の問題は人間である限り一生付き合わなければいけない問題であるようだ。
以上違いと同じ(差異と同一性)の記事でした。
今日のみんな大福